顧客本位のモノづくりを目指し、常にチャレンジを続ける『有限会社ウエルド』
今回は代表取締役の藤田幸子さんにお話を伺いました。
高校卒業後すぐ、山根金属という会社に就職した藤田さん。
現在社長を務めるウエルドは、昭和62年に山根金属の一部から立ち上げられ、32年目を迎えた会社である。
藤田さんもウエルドに籍を移し、今でいう生産管理をやっていたという。今の拠点には平成3年に移ってきた。
独立から4年経った平成7年、先代社長が病に倒れ、思うように働くことができなくなった。
その頃、ウエルドは借金を抱えていた。
当時の銀行の副部長に『お前しかおらんぞ』と言われ、藤田さんは社長に就任した。
「失うものはない。裸一貫でいけると思った。」
「最初の6~8年は何をすればいいか分からないほど忙しかった。」
周りの人の助けがあったから乗り切れた、と藤田さんは語る。
「先代社長のつながりで、新しい仕事の受注をいただき、助けていただいた。『(ウエルドの)製品が品質・納期を守っていくならば、どんどん発注してあげるから』と言ってくれた。」
「本当に、どれだけ多くの人に助けてもらったか。その人たちに『つぶれました』と言うのはいやだ。『何とかして健全な会社にむかって進んでいるよ』と言いたかった。」
「周りからは『需要に合わせて、世の中に合わせて、お客さんに合わせて変わっていかないといけないよ』とずっと言われ続けていた。変わるのは楽ではないけど、面白かった。」
藤田さんが社長に就任した年に作った方針そのままの ”チャレンジ” が、今も変わらず脈々と会社に息づいている。
「やめるとか後ろに下がるという選択肢はない、進むしかない。前向きな姿をみんなに見せたい。」
「できない約束はしない。約束したことは何としてでも守る。その信念は、生まれたときから変わっていない。」
「社長とは、決断と覚悟。」
溢れるチャレンジ精神と、熱い想いや信念が、言葉の端々から垣間見える。
「ぼーっとできないの私。本が常にそばにないと(笑)。『人生死ぬまで勉強』ではないけど、月に20冊くらいは買うかな。」
「モノをつくるのは面白い。世の中に出てトライするのも面白い。」
常に情報を集め、自分の状況と照らし合わせ、ピンときたらトライする。
最近の藤田さんの口癖は「私に安らかな老後はない(笑)」
藤田さんのチャレンジの炎は消えない。
「私たちは、モノ(現物)の良し悪しを見分ける眼を養うことを大切にしています。」
「技能が高い人はモノの良し悪しが判り、飽くなき挑戦をする人。今の技術で満足するのではなく、常に前のめり。そうすれば自然と技能はついてくる。」
「ご注文いただいた新しい仕事や、一点モノ(オーダーメイドの製品)に挑戦して培った技術が血となり肉となり、プラスの連鎖で次の仕事に繋がっています。また、お客様の喜んだ顔や感謝の言葉が『次なる挑戦』への原動力のひとつになっています。どんなに技術があっても製品を造らないことには始まりません。」
藤田さんの信念は、社員にもしっかりと伝えられている。
「みんなが1cm伸びると35cm伸びる。1人ずば抜けた人がいるよりも、みんながちょっとずつ伸びて底上げするのが一番。ずっとそれを言っている。」
「年功序列よりも、できる人には頑張れば頑張っただけの評価をする。中小企業の良いところはそこだと思う。」
社員の努力が報われる仕組みや、社員が伸び伸びと働けるような環境。
藤田さんの中で「働くこと」の中心にあるのは、常に社員なのだ。
最後に、若い人たちに対する想いを伺った。
「仕事の中で、自分で色んなものを見つけて楽しんでほしい。目が開いている半分以上は会社にいるんだから。」
「勉強はしなくていいから、若いうちは友達をつくって遊ぼう!勉強に関しては、とりあえず学校を卒業できたらいい。」
「自分が、という視点で仕事をしよう。自分が無いのが一番良くない。」
「50年あれば2回くらいはやり直せる!できるだけ楽しい人生を送ってほしい!」
失敗を恐れず、まずはトライ。
仲間と共にチャレンジを続け、仕事を面白くする姿勢に、人生の楽しみ方のヒントがありました。
そんなウエルドさんで、共に働く方を募集しています。
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